12月定例会一般質問報告5

お待たせしました。
様々な出来事が起こり、時間も空いてしまいましたが質問事項2の最終回。


千駄堀を含む松戸市の緑地保全について、
一般質問を通した私の問題提起は報告シリーズ1〜4へ記述の通りです。

そこで、最も不可解なことは、
つい最近まで「農地を含む緑地保全」を訴えていた方々が
千駄堀移転案の開発行為による環境破壊には
「なぜか?」沈黙をされている事実です。

<これでいいのか!?松戸市政>

議会で一般質問を行なうにあたり、
すでに他の議員より「同様の質問が行なわれていないかどうか?」
重複しないように、または課題がより深化するように、
過去へ遡って質問と答弁を確認します。

例えば、わずか数年前「農地確保はあらゆる観点から有益だ」として、
「市が責任を持って農地確保に取り組むべき」
という趣旨の一般質問がこの松戸市議会で行なわれました。

その質問をされた市民派・実行派を標榜する議員は、
当時、市民へ配布したビラで
「実は重要、松戸の農業!絶滅の危機の農地を守れ!」
と強く訴えています。

一般的に『ブレる』などと表現される政策的な揺れ幅自体は、
その方の信念の拠りどころやお立場によるものですが、
TPP,食料安保,食の安全,再生可能エネルギー,調査捕鯨,河口堰ダム,etc.
それが政治家でなくとも、こと食やエコロジーに関することは、
生き方としての根底に流れる理念から、現代社会における多くの
社会的課題に対するオピニオンを構成する信条であると理解します。

このような極端な転向を目の当たりにすると、
集票のためには「そこまでしなければならないものなのか!?」
一年生議員としては、いろいろと考えさせられるものがありました。


∞ 台地の畑は埋蔵文化財の包蔵地 ∞
開発行為となれば発掘調査には1年余りの期間と約1億4千万円の経費が掛かる。
もうしばらく、そっとしておいてあげることはできないものか。

本郷谷市長による
「総括が行なわれていない“64億円現地建て替え案”から“千駄堀案”への転向」
という、まるで大本営発表の如き「転進という名の後退」もそうですが、
財政面、地理面に加え、その不透明な過程を疑問に思う人が現実に存在しています。

松戸市の価値向上に多面的なメリットを有し、
我々の生活を支えてくれる必要不可欠な存在である農地をつぶして
「前世紀型の大規模開発行為」を推進されるのであれば、
ぜひ、それを可とする意見を聴かせてください。
そして、市民の皆さまへ説明だけはしてください。

東葛北部医療圏の民間病院(慈恵医大柏)で三次救急が行なわれます。
債務負担行為が実施された紙敷病院建設用地の取得費、
或いは、売却処分した際に発生する可能性のある損益の返還を求める
監査請求や住民訴訟が起きることも懸念されます。

「千駄堀で病院建設が優先される」明確で論理的な理由が示されるのであれば、
松戸市企業会計を伴う自治体立病院など必要ない」
とされる市民の皆さまにも、少しはご納得頂ける材料が生まれるというものです。

本郷谷市長やその支持をされる議員の皆さまにとって、
病院問題や住民投票条例はおろか、“みどり”の保全に至るまで、
政治利用の道具に過ぎなかったとすれば、
市政に変化を期待した民意とのかい離は、あまりに悲し過ぎます…。


次回、報告シリーズ6は『常設型住民投票条例』です。


では今回も「議員として実際に議会を通して行なった発言」から、以下、ご紹介致します。
平成23年3月定例会大橋ひろし代表質問より抜粋)

 患者さん、医療従事者をはじめ、東葛北部医療圏の中核病院として、
一日も早い松戸市立病院問題の解決を望まない人はいないことでありましょう。

 本定例会開会以来、市長選マニフェストへの質問に対する答弁を聴いて、
私は大変なショックを受けました。
なぜならば、一般的な社会通念上における『積算根拠』の存在していなかった事実が、
改めて明らかになったからであります。

(中略)
 一連の答弁内容によりますと、
まず「600床で155億円」という市長ご本人が反対をされていたはずの
川井前市長時代の紙敷移転計画の建設費を基に算出されていることに矛盾はないか?

 次に、64億円の内訳です。
「現地で150床の建て替えになるので、4分の1で39億円」ということでしたが、
「600床155億円」というのは、ご存知のように、すでに22億5千811万1千円にものぼる
巨額の債務負担行為が実行されてしまった紙敷土地区画整理組合66街区という
更地への移転計画における数値です。
1床あたりの単価というものは、
あくまでも異なる建築仕様・設計案の建築コストを比較する場合の指標であります。
上本郷現地1号館の建て替えが、
なぜ短絡的に「ベッド数で紙敷移転計画建設費の4分の1」となるのでしょう?

 続いて「建物の建て直し等で3割プラスアルファということで12億円、合わせて51億円」
とのお答えでしたが、建て直しであるとなぜ単純に
「紙敷移転建設費の3割プラスアルファ」となるのか?
さらに、「その他で13億円の計64億円」と簡単に言われますが、
その他13億円の内訳とはいったい何か?

 場所も違えば建物も違う。
土地面積・建築面積が違えば素材も工法も、そして必要な人員・工期も違う。
さらに重機の数も近隣対策もまるで違う。
そもそも積算において「プラスアルファ」とは、どういう意味なのでしょう?
 私のように建築関係者でなくても、すでに理解の範疇をはるかに超えた数字であり、
そこに論理的な『根拠』」はまるで存在しておりません。

<つづく>